• プロフィール

    Author:大坪敬史

    大坪 敬史
    関西学院大学 文学部地理学科卒。
    民俗学、文化人類学、観光地理学を学ぶ傍ら、大手旅行会社での添乗・実務業務に没頭。日本文化を守り伝えていく“地域活性化”を志し船井総合研究所入社。
    宿泊施設のマーケティング戦略立案から、具体的な販促実務までを主軸に置いたコンサルティングを展開。中でもインターネットを駆使したWeb販促&直販売上倍増ノウハウ&即時業績向上には定評がある。 世界に誇る日本文化を次代に語ること、、、をテーマに全国を日々巡礼中。
    2010年1月、日本の観光業の永続的発展を目指した株式会社観光文化研究所を設立。代表取締役に就任。
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    2020年06月10日

    「STAY at KOBE」という違和感ある事業

    STAY at KOBEという事業が始まっていました。

     

    神戸市もやっと他の地域に倣って、観光事業者への事業を始めたか!と

    期待してサイトを見てみましたが、じっくり見るとなんだか違和感がある

    取り組みです。

     

    まず、「地元神戸でお得に泊って」という箇所を見て、神戸市内全ての

    宿泊施設対象なのかもと思ったのですが、どうも一部の宿泊施設だけの

    ようです。

     

    一例でいうと「有馬温泉地区」ではこのキャンペーンが適用されるのは

    11施設のみとのこと。

    OTAのじゃらんなどで「有馬温泉地区」の宿泊施設を検索すると6/10現在で

    23施設HITするので、このキャンペーンが使える施設は半分以下、ということ

    になります。

     

    ただ、そういった「使える施設」を知らないまま、神戸市民がこのキャンペーンに

    申し込んで、実際使う場面でトラブルが起こることも想定されます。

    (キャンペーン適用対象外旅館に行こうと思っていたのに・・・等)

     

    本事業、神戸市観光・ホテル旅館協会(一般財団法人神戸観光局 内)が行っているので

    外部から見ると「公」の事業に見えます。「公」の事業で特定の施設のみしか適用に

    ならないというのは他地域事例からみてもあまり聞かない話です。

     

    どういった利権構造になっているのか、このサイトだけを見ただけではわかりません。

    こういった事業の構造を暴くのが地元新聞社やマスコミですが、キャンペーン事務局

    に「神戸新聞事業社」とあるので、地元マスコミを取り込み済での事業なのでしょうか?

     

    国のGO TO TRAVELキャンペーンからすれば、委託事業としても金額が少ないことは

    間違いありませんが、イチ神戸市民としては、「どういったお金の流れ」でこの事業が組成

    され、どういった経緯で神戸新聞社が事務局として機能するに至ったかが興味がわくところでもあります。