Author:大坪敬史
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今日の会議での話題です。
■宿泊施設さま
「来年の正月(繁忙期)に旅行会社に客室提供するのを考えようと思っています」
■大坪
「そうですね。繁忙期についてはエージェント(旅行会社)に客室提供をしなくとも、独自で予約可能ですからね。しかし、エージェントさんとの付き合いは大丈夫ですか?」
■宿泊施設さま
「例年、正月期間は旅行会社からの予約がキャンセルになるケースはほとんどなかったのですが、今年(昨年12/30~今年1/3)までは無茶苦茶でした。2ヶ月以上前に予約を抑えておきながら、キャンセル料がかかる手前でトケられました(解約されました)」
宿泊施設は旅行会社に「客室」を預けて販売をお願いしています。旅行会社の売上から手数料を取った分が旅行会社の「利益」になります。当然、売れる繁忙期については旅行会社も稼ぎ時ですので、お客様の予約が入っていなくとも、例えば旅行会社の社員名を入れてダミー予約をし、実際に販売したらその客室をあてこむ、、、。という販売手法を取っていました。
但し、結果論で「売れればOK」なのですが、「売れなければ」キャンセルというカタチになり、旅館側に一切の利益をもたらしません。
上記会話のやりとりは、そのような現状から発生した文言です。
こういうことをエージェント側にされると旅館側もエージェントへの客室提供数を減らさずにおけません。そして、ますますエージェントを使う一般のお客様が減るというマイナスのスパイラルダウンに陥ります。
ちなみに、この施設さまではGWのエージェント販売戦略を今回の出来事から再構築し、直販強化の施策を仕込み中です。
全ての旅行会社=悪ではありませんが、宿泊施設側も「ネット」「直接販売」という手法に気が付いてきておられます。
ネット販売の拡大という時流が、いたるところで宿泊施設の戦略転換を促していると改めて感じた次第です。