箱根にあるクライアント先の「オーベルジュ箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭」が 2016年4月21日、「オーベルジュ フォンテーヌ・ブロー熱海」を開業しました。昨年の箱根噴火の影響があるなかでの開業ですが、「ピンチはチャンス」という言葉を実践され、大変素晴らしいことだと思います。
そんななか、元々営業していた「オーベルジュ箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭」が、熱海開業応援の意味を込め、「フォンテーヌ・ブロー熱海開業記念プラン」という宿泊プランを造成しました。プラン内容を一部抜粋すると、「2016年春、熱海に『フォンテーヌ・ブロー熱海』がオープンいたします。開業記念プランとして、特典付のプランをご用意いたしました」とあります。
特典としては1番目が「フォンテーヌ・ブロー熱海」で利用できる5千円分館内利用券(1組様につき1枚)プレゼント。これは飲料代、追加料理代等に利用できます。ただ、公式HPか、電話での直接予約に限ります。
2番目がレイトチェックアウト(正午まで)というプランです。箱根と熱海という、日本でも稀な観光圏を楽しんでもらおうという意味を込めた企画で、非常に順調な予約をいただいております。
こういったプランは、まず箱根(最初の宿)で満足や感動を覚えないと、次の宿(熱海)に泊まろうとは思いませんので、現場もモチベーション高く頑張っています。
「オーベルジュ箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭」として、お客様の評価を得ていたことが、売れ行き好調の要因でもあるでしょう。ちなみに、本プランは各OTAにも登録しており、公式HP以外のOTAでも予約は好調です。
今回は「運営が同じ企業」での試みですが、こういった“次”につなげる取り組みは業界を通じてやっていきたいものです。
OTAでポイントがほしいお客様は、いくらこういった企画を展開されても心に刺さることはないでしょうが、すべての人にポイント信仰があるわけではありません。一方で、こういった取り組みにより、「宿泊施設は公式サイトからの予約を一番希望している」ということも発信していく必要があると思います。
もちろん、「日本秘湯を守る会」などで既に“会員”のお客様にベネフィットを与えお客様を提携宿で共有するという取り組みはありますが、「秘湯」という切り口以外でも宿を楽しむお客様はたくさんいます。そういう「楽しみ方」を宿側から提案していかないと、単純な価格競争に巻き込まれてしまいます。
どういった「切り口」、「セグメント」でという具体的イメージはありませんが宿を投資対象の観光ビジネスとして扱うのではく、「純粋に日本文化である宿をもっと広く世間のお客様にPRしていきたい」という志をお持ちの方々とゆるやかな」連携を模索できればと考えております。