• 連載コラム 繁盛旅館への道~売れる商品企画の作り方~
    Column
  • 2019年11月05日

    2017年11月11日 予約確認電話の必要性

    最近ノーショウの話をよく聞くようになりました。その一例が、お客様が複数の予約サイトで予約したが「特定のサイトのみキャンセルし、他はキャンセルし忘れ」。「お客様はキャンセルしたと思っていたが、予約は残っており、当日を迎える」。2例目は「お客様が複数の宿を予約サイトで予約した」が「特定の宿のみを選び、他の宿をキャンセルし忘れ、当日、宿に来ず」。

    トラブルの内容は多岐に渡りますが、一部、OTAなどは「キャンセル料無料だから早く予約を」と煽っている影響もあると思います。ただ、そういうお客様が増えると、宿に損害をもたらすので対処しなければなりません。

    各宿で方針はさまざまですが、具体的事例を列挙しました。

    ①予約の段階で「確認電話」を必ずする。その段階で連絡がつかなければ、強制キャンセル。また、OTAから予約のお客様には「公式サイトだとさらに…」という文言で公式サイトに誘導し、利益率向上に努める。

    ②すべてのお客様に「確認電話」をする。宿泊日の10日前を目安にというルールを決め、「確認電話」をし、キャンセルし忘れや人員変更など最終確認する。

    ③OTAのクレジットカード決済以外のお客様に「確認電話」をする。クレジットカード決済のお客様が来なくとも、キャンセル料は徴収できる。キャンセル料が取れない可能性が高いお客様にのみ、「確認電話」を。

    ④繁忙シーズンのみ、旅行会社経由の予約以外のお客様すべてに「確認電話」をする。繁忙時期のノーショウが最も経営に打撃を与えるので、「確認電話」をする。

    ⑤繁忙日は予約後「予約金」を入金しないと予約完了にならない。仮抑え予約の排除

    などなどです。

    予約確認電話をするための人件費と、それをしないことによるノーショウ打撃を比較すべきですが、悪質なお客様が増えていることは確かです。企画商品をしっかりとし、SNSやブログ、メルマガを頑張っていても、最終的にノーショウのお客様が多数いると、何をしているかわからなくなります。

    予約システムにおいても、①特定日はクレジットカード決済しか受け付けない②プランごと、日ごとに「キャンセルポリシー」を変更できる③宿泊日の〇日前、▲日前の予約確認メールの自動送付機能などの改善――は考えられますが、それだけを待っていても話は前に進みません。

    OTAなどは、「予約のしやすさ」を追求し、予約さえしてもらえれば、後は「うちは場貸しサイトですから」といってキャンセル料の徴収を宿に丸投げしてくる体質なので、宿の立場に立った施策は本質的にはしてきません。

    地域特性、宿特性、人員オペレーションとの兼ね合いなどで、今まで「予約確認」をしなかった宿が、新たにそれを業務に組み込むことはハードルが高いですが、今一度現状を検証し、必要な対策の実施をオススメします。

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