まず、今回の西日本豪雨で被災された皆様には、心からお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧と復興を願ってやみません。
弊社の事務所は、神戸に登記している会社で、私の住まいも神戸ということで、今回の西日本豪雨で、多くのお客様から「ご自宅や会社は大丈夫でしたか」というありがたいお見舞いを頂戴しました。幸い、先般の地震も今回の大雨の影響もなく、家族親類にも被害は皆無でした。神戸の住人は、神戸にほとんど被害がなかったことは理解していますが、遠く離れた地域の人たちからみれば、テレビから流れるショッキングな映像が頭に残り、すべてが被災している、という勘違いをさせてしまいます。
群馬県のクライアント旅館から、7月下旬に予約されていた海外ツアー客のキャンセルがあった、という話を伺いました。
20人ほどの小団体だったそうですが、そのうちの1から2人が西日本豪雨災害の映像を見て、「日本は危ないから行きたくない」と言っているとのことでした。
群馬県は西日本豪雨の影響とはまったく関係がありませんし、実際に甚大な被害を受けた地域であっても、懸命な復旧作業に当たっておられる方々もおられます。
ただ、地方においては行政区分(市町村)が同じであっても、当該面積が都会のそれとは比べ物にならないような広さがあり、同じ市町村名がついていても、被害はごく一部の地域で、その地域のショッキングな映像が、視聴者の誤解を招いてしまうことも多々あります。
もちろん、被害を受けた地域の復旧業務は急務であります。ただ、被害を受けた地域での1日も早い復旧と、被害を受けなかった地域 の1日も早く日常(通常生活)に戻るという考え方を並行して物事を進めないと、被害を受けた地域へ手を差し伸べることもできなくなってしまいます。
大雨の直接的な被害が少なかった飛騨高山の本陣平野屋では、今回の大雨のあと、自社のブログで、現在の「飛騨高山の様子」と高山に行くための交通手段を定期的に発信されておられます。
■「本陣平野屋 ブログ」で検索すると、飛騨高山の「今」と「飛騨高山に至る交通手段」が正確に記載されており、飛騨高山地域の方々がどういう思いで営業しているのかが伝わってきます。インターネットの発展は、こういった地域を想う企業がダイレクトにお客様に対して情報を発信できる時代になったということです。
マスコミは視聴率のために、過度でショッキングな映像を撮り流します。その映像がお客様の頭に残り、「ここに行くのはやめておこう」や「こんな時に旅行をするのはどうだろうか…」という発想に陥ってしまいがちですが、過度な自粛は結果的に経済活動を締め付け破たんにつながります。
こういった災害が起こった時だからこそ、「旅」のチカラで日本を盛り上げていきたいと強く願っております。