• 連載コラム 繁盛旅館への道~売れる商品企画の作り方~
    Column
  • 2019年11月05日

    2019年9月11日 広告の注意点

    最近、紙媒体の掲載継続可否について、問い合わせをいただくことが多くなりました。

    いわゆる、定番の旅行雑誌などから、ウェブの旅雑誌などといったものです。  当社のクライアント旅館には、紙媒体に出稿いただく際も、できるだけ「費用対効果」がわかるように出稿いただいております。

    具体的には「予約時に〇×を見たとおっしゃっていただければ、○○プレゼント」といったものです。

    そうすると、毎日予約電話をとっているスタッフなどから話を聞けば、雑誌を見てお電話して下さったお客様の利用状況がわかります。

    当然、今の時代ですから雑誌を見てネット予約という流れもあるでしょうが、すべてのお客様がネットに流れるということではないと思います。電話での反応もあるはずです。

    最近も、あるクライアント旅館から、ある有名雑誌の広告継続を検討する際に、現場のスタッフに話を聞いた、という話を伺いました。

    スタッフからは「以前は確かに〇×雑誌の名前を出されるお客様がいらしたことを記憶していますが、最近はまったくない」という話でした。

    実際に、雑誌が並ぶ書店に行っても、旅行雑誌を並べるスペースは年々減り、どこにその雑誌があるの、と探さないといけないこともあります。

    また、「書店」の数も減ってきているという、現状があります。

    さらに、旅行情報を探す媒体はリアル、ネット問わず多様化してきています。  そんななか、「前からやっていたから」という理由で紙媒体を続けるのは経営的にリスクとなってきました。「利益が出過ぎて、税金とられるくらいなら、雑誌に出稿してしまおう」と考える施設の話とは別です。

    従来から「やっていたこと」を止めるのは勇気のいることです。雑誌やネット業者などから「うちの媒体の主要客層は〇×だから、あなたの旅館の客層にピッタリですよ」という説明を受けて出稿しても、後のフォローがない、ということもあります。

    紙媒体だけではなく、Web広告も、十分考慮、検討する必要があります。

    最近は純粋なWeb広告だけでなく、SEOやMEOを付加価値として付けることもあるようですが、本来のWeb広告にきちんとした「成果」がついてくれば、関連商品を付けて売らなくとも売れるはずです。

    しかも問題なのは、単月での広告で販売せず、経年(年間単位)での広告を販売するということです。

    そもそも成果が出る広告であれば、単月で販売して検証するということができるはずです。そうしないのは、「長く続けないと意味ないですよ」と言うような、最初からあいまいなことを前提にして、広告を販売しているのと同じ意味です。

    広告宣伝費の見直しは常に考えるべきで、全ての媒体に対して「費用対効果」を検証することをオススメいたします。

    バックナンバー
  • Vol.64 9月1・11日号 V-RESASを活用してのマーケティング
  • Vol.63 2021年7月11日号 行政の宿泊補助事業を活用した事例
  • Vol.62 2021年5月11・21日合併号 コロナ禍におけるアニバーサリー需要
  • Vol.61 2021年3月11日 前向きなビジネスホテルの事例に学ぶ
  • Vol.60 2021年1月11・21日 経済活動にブレーキが掛かる前提での経営
  • Vol.59 2020年11月11日 地域共通クーポン狂騒曲
  • Vol.58 2020年9月11日  Go Toトラベルを前向きにとらえよう
  • Vol.57 2020年7月11日 現実的な新型コロナ対策ステージへの移行
  • Vol.56 2020年5月11・21日 マイカー旅行プラン
  • Vol.55 2020年3月11日 東京五輪対策プラン
  • Vol.54 2020年1月11日 外部評価を宿泊プランに組み込む
  • Vol.53 2019年11月11日 トーマス・クック社、破綻の意味
  • Vol.52 2019年9月11日 広告の注意点
  • Vol.51 2019年7月11日 消費増税・東京五輪に向けて
  • Vol.50 2019年5月11日 外国人観光客に対するマナー啓発
  • Vol.49 2019年3月11日 見直そう、親子旅マーケット
  • Vol.48 2019年1月11日 2019年度GW対策
  • Vol.47 2018年11月11日 体験に勝る解決法なし
  • Vol.46 2018年9月11日 地域の現状のツタエカタ
  • Vol.45 2018年7月11日 キャンセル率の検証
  • Vol.44 2018年4月11日 タブレット対応HPは必須か?
  • Vol.43 2018年3月11日 少ない時間働く文化を作る
  • Vol.42 2018年1月11日 タリフの更新作業の生産性検証
  • Vol.41 2017年11月11日 予約確認電話の必要性
  • Vol.40 2017年9月11日 旅館の1泊2食は悪なのか?
  • Vol.38 2017年5月11日 歴史のチカラを商品に
  • Vol.37 2017年3月11日 キャンセルポリシーの見直し
  • Vol.36 2017年1月11日 リアルエージェントとの付き合い方
  • Vol.35 2016年11月11日 ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど
  • Vol.34 2016年9月11日 デポジットと事前カード決済
  • Vol.33 2016年7月11日 予約リードタイムの長期化
  • Vol.32 2016年5月11日 他館との連携プラン
  • Vol.31 2016年3月11日 好調時こそ、次を見据えよう
  • Vol.30 2016年1月11日 料理とお酒マリアージュプラン
  • Vol.29 2015年11月11日 人材獲得のために
  • Vol.28 2015年9月11日 旅館の売店の優位性
  • Vol.27 2015年7月11日 調理人の負担が少ない料理プラン
  • Vol.26 2015年5月11日 アドバンスパーチェスプラン
  • Vol.25 2015年3月11日 プラン造成は最大の販売促進
  • Vol.24 2015年1月11日 ベジタリアン料理の可能性
  • Vol.23 2014年11月11日 OTAも選別の時代へ
  • Vol.22 2014年9月11日 USJの成功は魔法ではない
  • Vol.21 2014年6月11日 地域観光資源の効果的な売り方
  • Vol.20 2014年5月11日 宿のインバウンド対策とは?
  • Vol.19 2014年4月11日 業界の流れを活かした施策を
  • Vol.18 2014年3月11日 ネット予約におもてなしの心を
  • Vol.17 2014年2月11日 風習を企画に
  • Vol.16 2014年1月11日 おもてなしは商品である
  • Vol.15 2013年12月11日・21日合併号 真っ当な表示がウリに?
  • Vol.14 2013年11月11日 Webでも団体受注を!
  • Vol.13 2013年10月11日 1人旅プラン、静かに浸透中
  • Vol.12 2013年9月11日 スタンダードプランは大切に
  • Vol.11 2013年8月11日・21日合併号 アクティビティは詳細表記
  • Vol.10 2013年7月11日 宿泊産業もエコの時代へ
  • Vol.09 2013年6月11日 直前予約の締め切り時間
  • Vol.08 2013年5月11日・21日合併号 需要高い「マグロ」プラン
  • Vol.07 2013年4月11日 赤ちゃん連れ旅行に着目
  • Vol.06 2013年3月11日 料理長との会話も商品
  • Vol.05 2013年2月11日 信仰や風習を取り入れる
  • Vol.04 2013年1月11日・21日合併号 “食事制限”も工夫で開拓
  • Vol.03 2012年12月11日・21日合併号 シニア市場の攻略
  • Vol.02 2012年11月11日 量より質のチカラ
  • Vol.01 2012年10月21日 誰もが喜ぶ企画力を