(中略)
観光業に詳しい大坪敬史さんは、「小規模の宿泊施設など、予算の関係で販促をあまりかけられない旅館では効果的でしょう」と指摘する。
くわえて、集客が苦しい旅館側としても、お客さんの取り込みには力を入れたいところだ。実際、ある旅館関係者は「高速道路料金が1000円になっても、宿泊客は少ない。財布のひもは依然として固い」と嘆く。一方、大坪さんも「高速インターから30分以内の立地条件にある旅館は好調ですが、それ以外となると定員稼働率も低いようです。また、比較的健闘しているのは安く、サービスがよい旅館。単価の高いところは苦しい」とする。
大坪さんは、「本来ならば、こうした方法を使わずとも部屋を埋められるのがベストなのですが、そうせざるを得ないところに、旅館業界の苦しさがうかがえます」とも話していた。